学生支援GPプログラム「夢を育むe-学生支援」
「学生支援GP」とは
「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」は、学生の人間力を高め人間性豊かな社会人を育成するため、各大学・短期大学・高等専門学校における入学から卒業までを通じた組織的かつ総合的な学生支援のプログラムのうち、学生の視点に立った独自の工夫や努力により特段の効果が期待される取組を含む優れたプログラムを選定し、広く社会に情報提供するとともに、財政支援を行うことで、各大学等における学生支援機能の充実を図ることを目的とします。
夢を育むe-学生支援
ITシステムと個別担任制の連携による多様な学生へのきめ細かな学生支援
- 【概要】
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本学では、少子化や大学進学率の上昇に伴って多様な学生が入学してくる中で、学生が快適な学生生活を送り、社会での活躍にそれぞれ大きな『夢』を持って卒業していくための学生支援を目指している。
そのために、これまでの学年担任制に加えて個別担任制を全学で実施し、教員は1学年あたり5人程度の学生を担当することにより、迅速できめ細かな学生支援を行う。
また、学生の資質・能力・知識の多様化に対応するため、個々の学生の修学・生活状況等多元的な情報を集約した、電子ポートフォリオを学生支援に携わる教職員で共有し、修学の悩みや心の問題などに対して早期に適切な助言や指導を行う。
さらに、ピア・サポート及びSNS(電子的な学生交流の場)を立ち上げ、学生同士の相談や交流・情報交換を活発化させ、学生の自主的活動を高めることで、学生による学生生活の良い環境づくりを支援する。
学生支援GPプログラム「夢を育むe-学生支援」:プログラム
北見工業大学では、学生が快適で充実した学生生活を送り、社会での活躍に向け、それぞれが大きな『夢』を持って卒業していくために、ICT(情報通信技術)を活用した学生支援に取り組んでいます。この取組には3つの大きな柱があります。
第1には、全学・全教員で個別担任制を平成20年度から実施。教員は数人の学生を担当し、迅速できめ細かな修学指導などを行います。
第2には、学生の資質・能力・知識の多様化に対応するため、個々の学生の修学・生活状況などの多元的な情報を集約した、電子ポートフォリオを教職員で共有し、修学の悩みや心の問題などに対して早期に適切な助言や指導を行います。
第3には、ピア・サポートとSNS(電子的な学生交流の場)を活用し、学生同士の相談や交流・情報交換を活発化させ、学生の自主的活動を高めることで、学生による学生のための環境づくりを支援します。
個別担任制
●迅速できめ細かな修学指導
全教員が1学年あたり5名程度の学生を担当し、修学指導およびキャリア形成に関する助言などを行います。 (平成15年度より部分的実施)
●新規な学年制の展開
平成20年度から、1年目(系に入学)→2年目(学科へ移行)→3年目(コースを選択)→4年目(研究室に配属)で構成される多段的教育・研究体制を開始します。個別担任制を実施して、高大接続や系から学科への移行を円滑化し、学科、コース、研究室での専門学習の深化を促します。
●JABEE対応のカリキュラム運用(16年度より全学実施)
個別担任制を通じて、JABEE(日本技術者教育認定機構*1)対応カリキラムの円滑な運用と学習支援を行います。
電子ポートフォリオ*2
●学生カルテの設計・開発
学生の修学・生活情報などを集約化し、各教員が共有できる電子カルテを設計・開発し、個別面談などでの迅速かつ適切な助言や指導に生かします。
●安全なネットワーク環境の整備
既設の光ファイバーケーブルを活用して、電子ポートフォリオシステム専用の回線を敷設し、安全で堅牢なネットワークを構築します。
●eラーニングシステムとの有機的連携
夢の実現に向け、修学途上にある学生に、達成度や到達目標を分かりやすく示すため、平成19年度より運用中のLMS(学習管理システム)内に蓄積される電子化された学習成果物(テスト、レポート、ポスターなど)と学生カルテを有機的に繋ぎます。
ピア・サポート*3とSNS*4
●学生の視点に立った学生による支援
学生生活の悩みや心の葛藤を抱える学生にとって、友人や同僚(ピア)と話をすることが問題解決への効果的な方法です。ボランティア学生によるピア・サポート活動を充実し、コミュニケーション力や社会性の発達を促します。
●魅力的な大学生活の整備
大学生活は人生のなかで最も自由で創造性豊かな時期の1つです。学科・学年を越えて繋がりが深まると大学生活はより魅力的なものになります。電子的交流の場としてSNSを立ち上げます。幸い、本学入学者の地域は全国に分布していますので、興味深い交流が期待できます。
*1 日本技術者教育認定機構
大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを外部機関が公平に評価し 、要求水準を満たしている教育プログラムを認定する機構。
*2 ポートフォリオ
一人の学生がある領域において行った学習活動の集積で、当該学生の成長・内省・達成度を表示するもの。
*3 ピア・サポート
学生が大学生活を送る上で遭遇する修学面・生活面での様々な問題を、学生同士で相談し合い、お互いに助け合う活動。
*4 SNS
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service)。同じ興味や関心を持つ人たちが、インターネット上で付き合いの輪を構築できるサービス。
学生支援GPプログラム「夢を育むe-学生支援」:運営組織
学生支援GPプログラムの運用・推進・評価体制
修学指導はクラス担任および個別担任が行い、生活相談は学生よろず相談室・就職支援室が対応し、健康支援・メンタルヘルス支援は保健管理センターが対応します。
学生支援センターが統括し、計画に基づく着実な推進を確保します。
学生支援センターが学生および学生支援に携わる教職員にアンケート調査などを行い、その結果を学生委員会に報告し、本プログラムに係る計画の進捗・達成状況について点検・評価を行います。
以上を図1に示します。さらに、管理サイクル・マネジメントサイクルの1つであるPDCAサイクルで組織の役割と関連性をまとめました。

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図1 学生支援GPプログラムの運用・推進・評価体制

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図2 PDCAサイクル
学生支援GPプログラム「夢を育むe-学生支援」:リンク
学生支援GPプログラム「夢を育むe-学生支援」:活動状況
採択前の事前取り組み
- 平成18年11月
- 18年度大学教育改革プログラム合同フォーラムへの参加
- 平成18年11月
- 第1回検討委員会
- 平成19年1月
- 第2回検討委員会
- 平成19年3月
- 第3回検討委員会
- 平成19年6月
- 申請書作成
2007年度(採択後の取り組み)
- 平成19年9月
- 第4回検討委員会
- 平成19年11月
- 電子ポートフォリオシステム等現地調査(熊本、奈良、金沢)
- 平成20年2月
- 19年度大学教育改革プログラム合同フォーラムへの参加
- 平成20年2月
- 平成19年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」意見交換会
- 平成20年3月
- 電子ポートフォリオ基盤システム導入
2008年度
1. 検討委員会
- 平成20年4月28日(第15回)
平成20年7月1日(第16回)
平成20年9月5日(第17回)
平成20年10月8日(第18回)
平成20年12月24日(第19回)
平成21年3月9日(第20回) - その他、仕様策定委員会、各種小委員会
2. 学生カルテシステム・基盤システムカスタマイズ
- 平成20年6月30日
- 学生カルテシステム入札公告
- 平成20年8月12日
- 納入業者決定
- 平成20年7月22日
- 基盤システムカスタマイズ入札公告
- 平成20年8月18日
- 納入業者決定
- 平成21年3月3日
- 学生カルテシステムに関する全学説明会
3. SNS
- 平成20年6月17日
- KIT SNS closed β運用開始
- 平成20年11月4日
- KIT-SNS open β運用開始
4. 講演等
- 平成20年10月23日
- 平成20年度教務事務研修会(日本学生支援機構主催、東京国立オリンピック記念青少年総合センター)にて、本学電気電子工学科平山浩一教授が「情報技術の活用による修学支援」と題して講演
- 平成20年12月6日
- トータル・コミュニケーション・サポート・フォーラム2008(富山大学主催、富山パレブラン高志会館2階 カルチャーホール)にて、本学機械工学科菅原幸夫准教授が本学学生支援GP「夢を育むe-学生支援」の事例を講演
- 平成21年1月13日
- 大学教育改革プログラム合同フォーラムの「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラムの分科会」とポスター発表を視察
- 平成21年1月24日
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佛教大学主催、平成19年度文部科学省 新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム(学生支援GP)「縁(えにし)コミュニティによる離脱者ゼロ計画」第2回シンポジウム『ほっときません。あなたのことを「共育をめざして」』にて、本学機械工学科菅原幸夫准教授が本学学生支援GP「夢を育むe-学生支援」の事例を、また技術部宇野技術員が「KIT SNSの内製構築」の事例をそれぞれ講演した。
- 平成21年3月13日
- 平成20年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」意見交換会に本学電気電子工学科平山浩一教授が参加
5. 父母懇談会での取り組みの紹介
- 平成20年6月21日(北見)
平成20年9月7日(札幌)
平成20年10月19日(盛岡)
平成20年11月8日(大阪)
6. 本学への訪問
- 平成20年7月24日
- 名古屋短期大学
- 平成20年8月21日
- 富山大学
- 平成20年12月2日
- 武蔵工業大学
- 平成21年2月23日
- 秋田県立大学
2009年度
1. 検討委員会
- 平成21年6月5日(第21回)
平成21年7月16日(第22回)
平成21年7月27日(第23回)
平成21年10月14日(第24回)
平成22年1月20日(第25回) - その他、各種小委員会
2. 学生カルテシステム・基盤システムカスタマイズ
- 平成21年4月14日
- 学生カルテシステム運用開始
- 平成21年7月8日
- 基盤システムに関する全学説明会および学生カルテシステムに対する質疑・要望等の聴取会
- 平成21年8月26日
- 学生カルテシステム(ソフトウエアカスタマイズ)入札公告
- 平成21年9月28日
- 納入業者決定
- 平成22年3月16日~平成22年4月9日
- 学生カルテに関するWebアンケート調査
- 平成22年3月26日
- 学生カルテシステムバージョンアップの全学説明会
3. SNS
- 平成21年4月
- KIT SNS運用開始
4. 講演等
- 平成21年9月5日
- 「学生支援GPシンポジウム-ICTを利用したきめ細かな学生支援-」開催
- 平成22年1月7日
- 大学教育改革プログラム合同フォーラムの「総合的な学生支援」分科会、プログラム名:新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラムとポスター発表を視察
5. 父母懇談会での取り組みの紹介
- 平成21年6月20日(北見)
平成21年9月26日(札幌)
平成21年10月10日(北見)
平成21年11月15日(名古屋)
6. 本学への訪問及び訪問調査
- 平成21年5月21日(國學院大學を訪問)
平成21年7月6日(東北大学)
平成21年7月10日(島根大学)
平成21年9月14日(名古屋大学・同志社大学を訪問)
平成21年9月17日(法政大学を訪問)
平成21年12月2日(福岡女子短期大学)
2010年度
1. 検討委員会
- 平成22年4月22日(第26回)
平成22年7月15日(第27回)
平成22年10月26日(第28回)
平成23年1月18日(第29回)
2. 学生カルテシステム・基盤システムカスタマイズ
- 平成22年8月20日
- 学生カルテシステム(ソフトウエアカスタマイズ)納入業者決定
- 平成22年11月1日~平成22年12月31日
- 学生を対象とした本学学生支援GPの取り組みに対するWebアンケート調査
- 平成23年2月14日~平成23年3月31日
- 教職員を対象とした本学学生支援GPの取り組みに対するWebアンケート調査
3. SNS
4. 講演等
- 平成22年11月22日
- 「オンラインコミュニケーションの活用術」~KIT SNSを生活や就職に活かす~講演会開催
- 平成22年11月27日
- 富山大学主催 「トータル コミュニケーション サポート フォーラム2010」に参加
- 平成22年12月
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GPポータル(文部科学省が選定した大学教育改革の優れた取組を掲載するサイト)に本学の取り組みを掲載
北見工業大学-GPポータル
- 平成23年1月25日
- 平成22年度大学教育改革プログラム合同フォーラムのポスター展示会「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」にて発表
5. 父母懇談会での取り組みの紹介
- 平成22年6月19日(北見)
平成22年10月9日(北見)
平成22年10月23日(大阪)
平成22年11月13日(盛岡) - 本学学生支援GPの取り組みに対するアンケート調査を懇談会ごとに合計4回行った。
6. 本学への訪問及び訪問調査
- 平成22年9月22日(広島大学を訪問)
平成22年12月22日(大分大学を訪問)
平成23年2月23日(北海道大学を訪問)
ワーキンググループ委員会名簿
- 【第1期】
- 平山 浩一、川村 武、後藤 文太朗、射水 雄三、伊藤 陽司、三上 修一、寄高 秀洋、斉藤 仁史
- 【第2期】
- 平山 浩一、菅原 幸夫、川村 武、後藤 文太朗、岡崎 文保、射水 雄三、伊藤 陽司、三上 修一、福士 航、寄高 秀洋、斉藤 仁史
- 【第3期】
- 平山 浩一、菅原 幸夫、三上 修一、伊藤 陽司、川村 武、山田 浩嗣、岡崎 文保、射水 雄三、水本 正晴、寄高 秀洋、斉藤 仁史
- 【第4期】
- 平山 浩一、菅原 幸夫、三上 修一、伊藤 陽司、川村 武、山田 浩嗣、岡崎 文保、射水 雄三、水本 正晴、寄高 秀洋、奥山 圭一、宇野 珠実、斉藤 仁史
- 【第5期】
- 平山 浩一、菅原 幸夫、三上 修一、伊藤 陽司、川村 武、山田 浩嗣、今井 正人、岡崎 文保、射水 雄三、戸澤 隆広、寄高 秀洋、奥山 圭一、宇野 珠実、斉藤 仁史