北見工業大学

国際交流センター

中国語学研修を実施しました(8月25日-9月19日)

2015年度夏季の中国語語学研修は、4年ぶりに中国のハルビン工程大学にて実施しました。
期間は、8月25日(火)から9月19日(土)の26日間(移動日を含む)で、今回は4名の学生が参加して行われました。学生の内訳は、一年生3名と四年生1名でした。一年生1名以外は、全員が初めての海外(中国)ということもあり、出国の際は多少不安を抱えていたように見受けられましたが、帰国を前にして、皆がもう少し中国に滞在したいという気持ちに変わっていました。
この研修が彼らに与えた影響というものは、直接は計り知れませんが、研修を終えてみると様々な方面で大きな収穫と成長が見られた研修となったように感じます。

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学習面では、午前は朝8時から12時まで、午後は2時から4時まで中国語の勉強があり、学生たちは毎朝7時過ぎには起床し、7時30分には寮から教室まで徒歩で通学していました。日本では早起きが苦手な学生が多かったのですが、中国に来てからは、皆、皆勤賞で、こちらが驚くほどでした。これも、彼らの勉強に対するやる気があったからこそだと思われます。クラスは、ハルビン到着後の金曜日にプレースメントテストがあり、そこでクラス分けが行われました。クラスはA~Fまで6段階のレベルに分かれており、本学の学生は基礎からのAクラスとその二つ上のBクラスからのスタートとなりました。授業は、総合、聴解、読解に分かれており、それぞれ異なる教員が担当し、講義が行われました。クラスもロシアやベラルーシなどのヨーロッパ勢の他、タイやラオス、ミャンマーなどの東南アジア、韓国の学生など国際色に富んでいました。授業は、中国語を集中して学習できる環境が整えられており、宿題なども課せられながら中国語の習得が行われました。普段、日本の教室では、こんなに一度に様々な国の人と一緒に授業を受ける機会もないことから、彼らにとってみれば、中国語という未知への挑戦のほか、他国の学生と交流することの楽しさを味わっていたようです。

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学生交流の面では、ハルビン工程大学の国際事務処及び外国語学科の木村先生の取り計らいで、先方大学の学生と本学の学生との日中友好交流会が行われました。そこで、初めて会った学生同士が、互いに自己紹介を行い、互いの国について紹介した他、若者文化などについて聞きあっていました。帰るころには、互いに微信(日本でいうLINE)のアドレスを交換し、友達のネットワークを広げていました。
また、本学の留学経験者や現在本学に留学をしている中国人学生たちが、様々な場面において、積極的に手伝ってくれました。非常に心強いサポートを受け、時には一緒に食事をしながら話ができ、有意義な時間を送ることができました。同時に、彼らの現況についても知ることができ、工大ネットワークの強さを感じた瞬間でもありました。この他、普段は同じクラスの学生や偶然に知り合った友人などと同じ時間を共有するなど、多種多様な学生たちとの交流も積極的に行っていました。彼らの行動力は目を見張るものがあり、若かりし私をふと懐かしむ自分がいたことも確かです。
今回は、一見すると控えめな印象を受けた学生たちでしたが、実際のところ学習意欲が高く、他国の学生たちとの人付き合いが非常に上手で、先方大学の教員たちからも高い評価を受けました。引率教員としては、非常にうれしいものでした。

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9月18日(金)は、最後の授業であるとともに、ハルビンを離れる日でもありました。学生たちは、互いに別れることに悲しさを覚え、もう少しここに留まりたいと話していました。しかし、別れの時は、彼らの意思を尊重せず、刻一刻と近づき、18:30、大学を後にしました。見送りには、多くの彼らの友人が駆けつけてくれ、中には涙を流す学生もいました。この短期間で、言葉の壁は高かったにせよ、心と心が通じ合える仲になれたことを証明していたように思われました。この年代だからこそ味わえる感性のすばらしさ、私たち大人も時計を逆に戻した世界に誘われたかのようでした。こうして、国内線でハルビンから北京へ、北京で8時間の乗り継ぎ時間を経て、翌19日(土)、無事に帰国の途に就くことができました。

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今年度も本研修には、本学後援会より学生一名につき3万円の助成金を頂いております。学生達の報告書からも、この助成金が非常に貴重であり、感謝の念が綴られていました。また、学生のご父兄の皆様には、ご子息様を海外へ出る機会を与えていただいたことに感謝申し上げる次第です。私自身もそうでありましたが、若い時期の海外経験は、帰国後の学習意欲の向上、目的意識の明確化、視野の拡大につながり、人生を通じて財産になることは確かです。今後とも日本のみならず海外への挑戦への手助けをしていただけることを期待申し上げます。

そして、最後に、多くの関係各位の皆様方に感謝を申し上げ、今年度の中国語研修の報告を締めくくることとします。謝謝!

(国際交流センター特任講師 鈴木)

[研究協力課 2016/04/11 更新]

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