北見工業大学

国際交流センター

「北方圏国際シンポジウム―オホーツク海と流氷」に参加しました(2月16日-17日)

毎年紋別市において開催されている「第29回北方圏国際シンポジウム―オホーツク海と流氷(2月16日~19日)」に、今年は22名の留学生が参加しまし た。初日は、開会式とレセプション、ホームステイが行われました。会場到着後、まず会場内において、ホームステイのホストファミリーと顔合わせを行い、緊張した面持ちで自己紹介などを行っていました。その後、開会式に参加し、本学からは留学生を代表し、イヂェヒョンさん(韓国)が招待されたことへの感謝を 述べ、留学生代表挨拶を行いました。会場内からは、しっかりとした日本語での挨拶に「上手だね」といった声も聞かれ、大役を果たしてくれました。

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式の後は、二名の講師の方々をお招きし特別公演が行われました。一人目は、朝日新聞記者の中山由美さんで、「南極から地球が見える」と題し、記者自身が第 45次南極地域観測隊として南極で越冬した話や、第51次南極地域隊で隕石探査をした話など、映像や写真を用い、詳細に語ってくれました。中でも、お湯を 空気中にまき、雪になる光景が印象的でした。二人目は、NHK札幌放送局の川瀬直也さんで、「流氷の海から羽ばたけ~NHK潜水カメラマンの挑戦」と題 し、潜水カメラマンの心得やオホーツク海といった厳しい環境下での撮影の仕方など、潜水カメラマンの観点からお話をされていました。普段あまり意識しな かった撮影も川瀬さんのような潜水カメラマン達が危険と隣り合わせの海中の中で、必死に撮影を行っている様子を目にし、映像の見方を変えなければいけないと思った瞬間もありました。また、講演の中では、映像をもぎとって、安全に帰って、初めて記事になるといった言葉が、非常に心に響いています。来場者もメ モを取りながらお二方の講演に耳を傾けていました。

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特別公演が終わり、休憩をはさんで、関係者全てが夜の記念レセプションに参加しました。本シンポジウムの特徴は、研究者のみならず、地域の方々も大勢参加 し、一緒に交流ができるアットホームな点でした。料理も紋別牛のステーキをはじめ、手打ちそば、ロシアン料理など、地域の方々がおもてなしの心で参加者に 料理を振る舞ってくれました。途中、17日(月)の夜に行われる「ホワイトコンサート 宝田明と楽しむ夕べ」の紹介も兼ね、一足先にレセプションの場にお いて、沢木順さん歌、松川裕さんピアノで歌が披露されました。宝田さんは、本番に備え歌は披露されませんでしたが、流暢な中国語で挨拶をされ、本学の留学 生と中国語で歓談する場面もありました。実は宝田さんは、幼少時代を旧満州ハルビンで過ごしていたこともあり、今でも中国語は不自由なくお話しできるとの ことでした。本学留学生にとっても、非常に珍しい機会でした。また、この他、教職員も研究者や関係者と親睦を図り、多くの情報を得ることもでき、非常に有 意義な時間を過ごすことができました。

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レセプション終了後は、ホストファミリーと共に帰宅し、ホームステイをしました。数名の留学生は過去にホームステイを行ったことがありましたが、その他半数以上が初めてということもあり、非常に緊張感とワクワク感を覚えながら、各家庭へと帰って行きました。翌日の話では、夜遅くまでホストファミリーと繁華街でお酒を酌み交わしていた留学生や寝る時間が無くなるほどホストファミリーと語らいあっていた学生、生け花を教えてもらった学生など、各家庭において 様々な対応をしていただき、皆一同に「楽しかった」「very nice」と話していました。非常に印象に残る体験を提供していただき、ホストファミリーの方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

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二日目は、当初午前中は学術シンポジウム、午後は、施設見学の予定でしたが、天候の悪化により、午後の日程が全て取り消しになり、昼食後、北見に 戻って来ることになりました。関係者の方々も、これほど風が強く、吹雪や国道封鎖ということはあまり聞いたことがないということでした。しかし、午前中の シンポジウムでは、海洋学者で東京大学名誉教授故永田豊教授(2013年8月28日・享年78歳)を偲ぶと題し、特別セッションが行われ、永田先生の下で 指導を受けてこられた海洋研究に携わっている研究者5名が、自身の研究の他、永田先生との思い出のエピソードも交え、感慨深げにお話をされていました。永田先生は、本シンポジウムの第1回から中心メンバーとしてご尽力され、紋別PR大使も務めていたこともあり、昨年の先生の突然の訃報は、多くの地域の方々 にとっても悲しみを与えたとのことでした。ここに哀悼の意を表したいと思います。

最後に、毎年このような素晴らしい国際シンポジウムに本学の留学生が参加させていただき、感謝申し上げます。関係者の方々には、事前準備や当日のき めの細かい対応などをしていただき、本当にありがとうございました。今年もこのように留学生皆が貴重な経験をすることができ、彼らも多くのことを学べたと思っております。また、来年参加することを楽しみにし、お礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

[研究協力課 2016/04/11 更新]

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