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電子のスピン情報を増幅する半導体ナノ構造の開発に成功(地球環境工学科 木場隆之 助教)

 北海道大学大学院情報科学研究科の村山明宏教授、樋浦諭志助教、高山純一技術専門職員らの研究グループは、北見工業大学の木場隆之助教と共同で、電子情報を光情報に変換する半導体光デバイスにおいて、電子のスピン情報を増幅・時間的にも一定に維持できる新しいナノ構造を開発しました。

 電子には、磁石の性質をもたらすスピンと呼ばれる状態があります。電子のスピン状態の偏りを表すスピン分極率は、鉄やコバルトなど金属の強磁性体では一定の高い値を保ちます。しかし金属では、電子情報を光情報に変換する発光ダイオードやレーザーなどの光デバイスが作製できません。一方、光デバイスに用いられる半導体では、逆に、電子のスピン分極率が刻一刻と低下するスピンの緩和現象が避けられないため、スピンの情報が失われてしまいます。

 そこで、大きさが数十ナノメートル以下で電子の個数を厳密に制御できる半導体のナノ構造である量子ドットを利用して、スピンが反転し緩和した電子を選択的に除去することを考えました。これによりスピン分極率を高めたり時間的に一定に保つことが可能になります。スピンの選択的除去を効率よく行うためには、極めて小さな量子ドットの間で、スピンが分極した電子を量子力学的に結合させる(トンネル効果)必要があります。そこで、薄膜状の量子井戸という別のナノ構造を量子ドットにトンネル結合させた新しいナノ構造を作製したところ、発光中のスピン分極率を最大80%まで高めるとともに、発光が生じている時間中に一定の値に保つことができました。

 本研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業・基盤研究(S)「量子ドットによる光電スピン情報変換基盤の構築」(課題番号16H06359)の助成を受けた成果であり、2018年9月10日(月)公開の米国物理学会専門誌Physical Review Applied誌にオンライン掲載されました。
 
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