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国立大学法人 北見工業大学〒090-8507 北海道北見市公園町165番地

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令和元年度卒業生・修了生の皆様へ(学長告辞)

 学部卒業生、ならびに大学院修了生の皆さん、学位取得、誠におめでとうございます。 在学中の皆さんの努力が実り学位記を授与されましたこと、北見工業大学の教職員を代表いたしまして、お祝い申し上げます。

 この度、晴れて学士の学位を取得した方は374人、修士の学位は126人、博士の学位は1人の方が取得しました。この中には13人の外国人留学生が含まれています。学位記が授与されたことは、もちろん皆さん自身の学修成果の賜物ではありますが、ご家族や友人、研究室の仲間、そして指導教員など、周囲のさまざまな支援があってこそ成し得たことでもあります。是非、支援していただいた方々への感謝の気持ちを忘れずに、これまでの経験を今後の人生に活かしてください。

 さて、例年北見市民会館で開催している学位記授与式は、大変残念なことに新型コロナウィルスの感染拡大のため、今年は開催を断念することになりました。北海道では、急速な感染拡大を受け、知事が緊急事態宣言を発表する状況となり、週末の外出自粛が要請されました。本学としましても、卒業生・修了生の皆さんは勿論のこと、その他の学生や教職員への感染拡大を可能な限り防ぐため、苦渋の選択をいたしました。大切な思い出になるはずだった学位記授与式を挙行できないことは、学長としましても大変残念ですし、皆さんには心よりお詫びいたします。

 今回の新型コロナウィルス感染の拡大は、教育界、経済界をはじめ国民全体の日常生活に多大な影響を及ぼしました。中国湖北省武漢市で最初の感染が報告されて以来、ウィルス感染は瞬く間に全世界に広がりました。未知のウィルス感染によるパンデミックは、これまでの長い歴史の中で、幾度となく繰り返されています。そのような過去の経験が十分に活かされずに社会は大きく混乱し、有効な手段が見つからないまま感染が急速に拡大しています。改めて、未知の感染被害に対する人間社会の無力さ、脆弱さを認めざるを得ません。

 また、このウィルス感染拡大は世界経済のグローバル化と無関係とは思えません。グローバル化の波がヒト・モノ・カネ・情報の流動性を高め、ICTの発展が様々な分野において社会のボーダーレス化を加速させました。ボーダーレスな社会は一見、利便性が高く高効率で、多くの人にとって満足度の高い生活が期待できる反面、今回のように感染症のパンデミックや薬剤耐性菌の拡散を助長しています。さらに富の集中や所得格差を拡大し、自国第一主義を台頭させるというパラドックスも指摘されています。

 この世界規模で起きたグローバル化による産業界・経済界を中心としたパラダイムシフトには、インターネットや通信衛星に関わる科学技術の進歩が密接に関係しています。皆さんが本学で学んだ工学は、自然科学を母体としながら基礎科学の進歩と技術の発達とともに、より豊かな生活を求める人類の欲求が、その発展を長きに渡り支えてきました。工学の発展が人々に豊かさを与え、人類のさらなる夢を創造してきたのは事実です。その反面、科学技術への過度な期待が、人類を苦しめる新たな感染症を拡大させることもあるのです。

 これは現在、世界各国で発生している自然災害についても、同様な事例であると言えるのではないでしょうか。経済的利益を第一に追求する、短絡的な技術革新の発想が地球環境を破壊し、地球規模で自然災害の発生トレンドを変え、世界各国で次々と想定外の被害を発生させています。 これからの将来、急激にグローバル化が進む社会を生き抜いていく技術者には、目先の利益に翻弄されず、ボーダーレス社会で重要視されるダイバーシティに適応し、多様なニーズを正確に把握して、それを正しく分析する能力が必要となるでしょう。

 これから社会人となる皆さんには、急激な社会の変革に呑み込まれることなく、広い視野で多角的に状況を分析し、高度な専門的見地から課題を解決に導く力を磨き上げ、真に人間社会に貢献できるよう、ご成長いただくことを願っています。是非、本学で身につけた知識や経験、人間ネットワークを最大限に活かし、日本社会を正しく先導する技術者としてご活躍ください。

 この度の学位記授与、そして社会人としての新たな門出を祝い、卒業生・修了生皆さんの益々のご活躍を祈念いたしまして学長告辞といたします


 

令和2年3月19日

北見工業大学長 鈴木 聡一郎

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