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世界で初めて地下氷から北極海の海洋環境を復元

 

 北海道大学低温科学研究所の飯塚芳徳准教授・北見工業大学の大野浩助教らの研究グループは、アラスカの地下氷(アイスウェッジ)に含まれるメタンスルホン酸イオン濃度から、過去の海洋環境の復元に世界で初めて成功しました。

 同グループはアラスカ・バロー地域の永久凍土層内の地下氷に含まれるイオン種を分析し、いくつかあるイオン種のうちメタンスルホン酸イオンが過去の海洋生物由来物質であることを明らかにしました。

 メタンスルホン酸イオン濃度は約1万2700年前に起きた寒冷期(寒の戻り;ヤンガードリアス期)に高濃度であったことから、この寒冷期にも北極海アラスカ沖のビューフォート海が海氷によって閉ざされてはおらず、何らかの海洋生物の活動があったことが示唆されました。

 この寒冷期の北極海の海氷変動については様々な議論があり未だ結論は出ていません。北極圏の陸地のほとんどは地下氷を含む永久凍土であることから、今回の結果は、北極海の海氷変動を地下氷から復元する新しい環境指標(プロキシ)を提案したことになります。

 この指標を用いて海氷面積変動のメカニズムが明らかになることで、近年の温暖化で著しく減少している北極海の海氷面積変動の将来予測の向上が期待されます。

 なお、本研究成果は,2019年3月26日(火)公開のEarth and Planetary Science Letters誌にオンライン掲載されました。

 

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[総務課 2019/04/04 更新]

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