北見工業大学

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交通工学研究室の伊藤将光さんが土木学会全国大会「第78回年次学術講演会」において優秀講演者として表彰

 9月14日(木)~15日(金)、広島大学で開催された、令和5年度土木学会全国大会「第78回年次学術講演会」において、交通工学研究室に所属する大学院生の伊藤将光さん(博士前期課程 工学専攻 社会環境工学プログラム1年、指導教員:富山和也准教授)が、優秀講演者として表彰されました。この賞は、本講演会において、今後の発展が期待される研究発表を行った若手研究者・技術者に贈られるものです。

 伊藤さんは、東日本高速道路株式会社関東支社と共同で実施している研究の成果について「局部変状を考慮した利用者意識に基づく路面平たん性評価」と題し、発表を行いました。

 現在、日本の高速道路では、世界的にみても高い管理基準で路面を管理しているにもかかわらず、局部的な路面変状による走行快適性の低下により、乗り心地に関して利用者から多くの要望が寄せられています。東日本高速道路株式会社関東支社と北見工業大学交通工学研究室では、そのような路面変状を適切に管理するため、道路利用者意識を考慮した評価方法について共同研究を行っています。

 伊藤さんは、利用者からの要望が多い路線について、GIS(地理情報システム)により地理的な特徴を把握するとともに、要望のあった路面状況を実際に調査し、得られたデータをもとに変状の特徴を分析しました。
 その結果、利用者の要望につながる路面変状は、交通量が比較的少ない場合であっても、積雪寒冷地域における昼夜間の路面温度差により発生すること、また、平均的な路面状態と局部変状の比(局部変状率)により定量化できる可能性があることを明らかにしました。

 日本の交通手段は、約半数が自動車を使った移動となっていることから、高速自動車国道は道路ネットワークを形成する上で非常に重要な役割を果たしています。本研究成果は、車両の高速走行を可能にする高いサービス水準を維持し、利用者が安全かつ快適に移動できる走行環境の提供に寄与するものと期待できます。


[講演題目]

伊藤将光1,富山和也2,片岡俊徳1,稲木万玲1,江口利幸3:局部変状を考慮した利用者意識に基づく路面平たん性評価,土木学会第78回年次学術講演会,V-141,広島県東広島市,2023年9月.

  1. 1北見工業大学大学院 工学研究科 博士前期課程 社会環境工学プログラム
  2. 2北見工業大学 工学部 社会環境系
  3. 3東日本高速道路株式会社
[参考サイト]

講演会での発表の様子
受賞を喜ぶ伊藤さん 賞状

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