北見工業大学

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地域未来デザイン工学科の兼清泰正准教授が公益財団法人天野工業技術研究所研究助成事業に採用

 このたび、公益財団法人天野工業技術研究所による2023年度研究助成事業募集において、地域未来デザイン工学科 機械知能・生体工学コースの兼清泰正准教授の研究課題が採用されました。
 本事業は、工業技術の研究分野における調査研究並びにそれに関する助成及び表彰事業を実施し、我が国の工業技術水準の向上に寄与することを目的としているもので、兼清准教授は「再生可能資源を用いた分子認識材料の力学的機能制御と環境浄化および薬物除放システムへの展開」という研究課題で応募し、今回の採用となりました。

研究内容

 現在、石油由来のプラスチックの多用による環境汚染や資源の枯渇が深刻化しており、これらを天然由来の生分解性かつ再生可能な資源を用いた“環境にやさしい”プラスチックに置き換えることが喫緊の課題となっている。
 本研究では、北海道・オホーツク地域で豊富に産出される再生可能資源であるデンプン由来のアミロースを用い、物質に対する吸着能力を外力による機械的な変形を利用して自在に制御できる新たな“メカノフォア”の実現に取り組む。
 これにより、環境汚染物質を選択的に吸着・除去して無害化処理できる浄化材(図1)や、薬効成分を揮散させることなく長期安定に保持し、使用時には適切な速度で放出できるドラッグデリバリーシステム(薬物送達システム、図2)を実現する。

図1.アミロース含有メカノフォアによる環境浄化システム
図2.アミロース含有メカノフォアを利用した経皮吸収型ドラッグデリバリーシステム

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