教員の紹介
研究者情報
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学位
博士(工学)
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担当授業科目
機械知能・生体工学実験I,機械知能・生体工学実験II,機械知能・生体工学概論,エネルギー工学実験I,メカニカルデザインI,ラボラトリーセミナー,工業材料学,機械知能・生体総合工学I
研究室の概要
計算力学研究室では現在 (i)スポーツ工学、(ii)材料工学、(iii)生体工学を主な対象として研究に取り組んでいます。(i)スポーツ工学では、主に冬季スポーツを対象として、スキーブーツ開発支援や、スキー競技者支援のためのデータ提供およびそのデータ取得環境の構築を行っています。(ii)材料工学では、金属材料を主な対象として、数値解析によってその微視的な変形機構を調査し、材料の安全性と信頼性、高性能化を目指した研究を行っています。 (iii)生体工学では、臓器移殖の助けとなる臓器かん流装置の開発に関する研究および、人体の構造と力学特性の関係を調査しています。これらの研究は、地域を活性化し、社会の基盤を支え、生活の質の向上を目指しているものであり、今後の発展が期待されます。
研究室の研究テーマ
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スポーツ工学:スキー滑走時のデータ取得とスキーブーツ開発支援
アルペンスキー競技では1/100秒の滑降時間短縮が求められます。当該研究室では、アルペンスキー競技の競技力向上を目的として、滑走スキルとスキー用具に関する研究を行っています。滑走スキルに関する研究では、スキー滑走時のデータを取得するための環境を構築し、それを用いて、各競技者にスキー滑走時のデータ提供を行っています。また、数値シミュレーションを用いて、競技者にとって最適なスキーブーツの開発支援も行っています。これらの研究により、競技者の滑降時間短縮に必要な新たなパラメータが明らかになりつつあります。最近では、カーリングに関する研究も開始し、これらの研究が冬季スポーツ振興に寄与することが期待されます。
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材料工学:金属材料の変形メカニズムの解明、物性値予測システム構築
自動車、航空機等、様々なモノの構造材料として、今なお沢山の金属材料が使用されます。その変形は、微視的に見ると、実は不均一です。不均一な変形は、材料の破壊に繋がる可能性があります。この様な金属材料の変形のメカニズムは不明な点が数多く残っており、これを明らかにすることは、製品の安全性・信頼性および性能の向上の寄与します。当該研究室では、この様な金属材料の微視的スケールでの変形を、数値的に再現し、色々な研究機関の研究者と協力しながら、その変形機構や機械的性質の発現機構を調査する研究を行っています。また、それらの理解に必要な、金属材料の変形に関わるパラメータを予測するシステムの構築にも取り組んでいます。
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生体工学:臓器還流装置の開発支援と人体の力学特性評価
当該研究室では、臓器移植の質の向上を目的とする臓器灌流装置の開発支援と、人の骨の形状と力学特性の関係の調査を行っています。これらの研究では、コンピュータ上に臓器や人体骨格をモデリングし、それらが負荷を受けて変形する過程を数値的に再現することで、それらの力学応答を調べます。本数値シミュレーションは、実験結果を理解する上で重要であるだけでなく、様々な制約がある生体実験を補完する役割も担っています。